2015.04.18
もう失敗しない!ホームページを作る前に考えるべきこと
【初稿】2015年04月18公開
この記事は2023年08月4日にリライトいたしました。
これからホームページを制作したいと考えてらっしゃる方や、現在のホームページに不満を抱いている方の参考になるように掲載します。少し長い文章になりますが、ホームページ作成時の失敗したくないという方にご覧いただければ幸いです。
ホームページを作って失敗する一番の原因ってなんだろう?
ホームページで失敗する一番の原因は、お客様が知識を持っていないということです。ただ、知識といっても、ホームページの制作に必要なコーディングやデザインの知識という意味ではありません。
ホームページは作る時に、同時に戦略が必要なことを知らないというのが一番の原因です。
戦略がないということは、例えるなら舟を作って、わけもわからず乗せられて、行き先も操作方法も知らずに大海原へ出航するようなものです。もうお分かりですね。それではどこにもたどりつけません。あなたは今まさに漂流しています。(運良くいい方向に流されていく人もいるとは思います。)
大海原に船を出すなら懸命なあなたなら海図を用意するに違いありません。そうです、漂流しないためには、細かく記された詳細な地図が必要なのです。今日はその地図についてお話ししたいと思います。もし、あなたが自身のホームページに関して満足しているならこれ以上は読まなくても大丈夫です。きっとすばらしい制作者様に出会われているはずです。
ホームページは、ないと恥ずかしいのか?
「ホームページくらいないと恥ずかしいよ」と第三者や制作会社の営業マンに言われて制作したというお話をよく聞きました。でも慌てないでください。
先ほどの章でもお伝えした通り、大事なのはホームページを活用するための戦略(地図)とセットでホームページを持つことです。ホームページは戦略とセットで持って初めて役立ちます。
よく例としてでてくる「ホームページは営業マン」に例えて考えてみましょう。ホームページが営業マンだったとします。ですが、優秀な営業マンか仕事ができない営業マンかは全く別のものです。
経営者なら働かない営業マンに給料は払いたくありませんよね?そんな時は給料を下げるか解雇することもあるでしょう。頑張ってるのが目に見えるなら、もう少し様子をみるのもいいでしょう。最悪、悪いイメージをお客様に与えて損害を出してしまう営業マンもいるかもしれません。そんな営業マンは教育し直しますよね?
ホームページにも同じことが言えます。「ホームページの戦略」を決めずに作ってしまうと、全く役に立ちません。あるだけのホームページです。全く働きません。営業マンなのに営業しません。改善しようにも指標がありません。最悪、企業イメージを損なう結果になっているかもしれません。「ホームページを出してしまったばかりに悪いイメージがついた」なんてことにもなりかねないのです。
ホームページは絶対に必要か?
ホームページを持っていて当たり前といわれる昨今ですが、全ての方や企業に必ず必要なものではないと考えています。(ただし銀行などでホームページがあるかを基準にされることが増えているのも事実です)
ある日、友人が飲食店を検索していたときのこと。
その店を検索しても簡単な情報しかでてきません。友人は「ここホームページないんだね。でもね、ここすごい美味しいって評判らしいよ」と私に言いました。私にはホームページがないことで友人の行ってみたいという気持ちが強くなっていると感じられました。
また別の日、同じ友人が違う飲食店を検索していました。
その店のホームページは比較的早く見つけることができましたが、友人は「このページニュースの更新が1年前で止まっているけど・・このお店大丈夫か?」と言ったことに私は衝撃を受けました。そのホームページを見せてもらうと確かにニュースの欄に1年前の日付で「◯◯のホームページができました」と書いてある状態で放置されていました。
前者と後者どちらが良いでしょうか?
これは飲食店のケースですが実は皆さんが気にしている程、ホームページがなくても問題ないケースも多いのです。
それに比べて後者はかなり恥ずかしい。
ただし、前者も安心していいという話ではありません。情報がわからないのでお店にはいかないという人も当然います。前者はそういった人と出会う機会を失っていることも知っておくべきです。
でも、こんな時代だし情報発信が大切だよねと、せっかくホームページを作るのならば優秀な営業マンのほうがいいですよね?
あなたのホームページに、どんな営業マンが欲しいのか想像してください。顔が広くて、素早く行動してくれる、身なりもきちんとしていて我が社のカラーとぴったりだ、誠実で嘘がない、ちょっとくらいユーモアがあってもいいな・・なんて想像してみてるとわかりやすくなります。
ちなみにこの友人は女子会の店を決めるために検索していました。女性の目は特にシビアです。後者は残念なことに6人の女子会を得られる機会を「悪い印象を与えるホームページ」を持ったために失ってしまったことになります。そしてそんな失敗があったことをこのお店が知ることはできないのです。
こういった失敗をさけるためにホームページを作る前に、どんな役割を持たせどう働かせるか戦略を決めるのです。
優秀な営業マンを作るには
ではどうすれば優秀な営業マンをあなたの会社に迎えることができるでしょうか?
ホームページは面接にはやってきません。あなたにとって理想の営業マンを制作会社と一緒につくり上げていくのです。優秀な営業マンを迎えようと思えば見合ったコストが必要になると考えるでしょう。ある意味正解ですが、実はコストを抑えながら優秀な営業マンをつくることも可能です。
なぜなら、ホームページは人間ではありません。全てにおいて完璧ではなく、あなたが決めた役割を担うことにのみ秀でていればいいのです。
決められた役割をきちんとこなすホームページが、優秀な営業マンなのです。
ならば役割が絞られていれば、コストを抑えられる可能性は十分あります。
例)
・しっかりと商品を紹介する営業マン
・お客様のクレームを集める営業マン
・商品の使い方を説明する営業マン
・お客様と対話したり、楽しませる営業マン
・企業理念を伝える営業マン
・会社の基本情報を伝えるだけの営業マン
あなたが決めた役割を確実にこなし、あなたのホームページを訪れるお客様が欲しい情報をしっかりと伝達できる。これが、ホームページにおいての優秀な営業マンなのです。残念ですが、ホームページは得意先の社長を誘ってランチしてくれたりはいたしません。そんな融通がきくホームページを作ろうとすると、複雑なプログラムやインタラクティブ性が必要になり、制作コストはあがります。
優秀な営業マンの重大な欠点
今から重要なことをお伝えします。とても重要なことです。
それは、このホームページという営業マンは動けないということです。
この営業マンは動けないのです。どんなに優秀なホームページでも自分からは一歩も動けません。
「なにいってんだ当たり前だろ?」と思うかもしれません。ですがこの本質を見落として、ホームページがあれば自動で役立っていると勘違いしている方が多いのです。
実は「ホームページは営業マンではない」という風に私は考えています。
人間誰にでも欠点があります。ホームページの場合は「自分では動けないこと」が最大の欠点なのです。
自らお客様のところへ行くということができませんから当然「お客様に見つけてもらう」もしくは「お客様にきていただく」必要があります。
「見栄えの良いホームページを作ったのに全然アクセスがない。」という悩みは実は当たり前のことなのです。ホームページを「見つけてもらいやすくする」「きていただく仕組みをつくる」ことが必要なのです。
では、「見つけてもらいやすくする」「きていただくシステムをつくる」にはどうすればよいのでしょうか?
1、「見つけてもらいやすくする」は、見つけやすい場所にホームページを配置すること。
2、「きていただくシステムをつくる」は、ホームページに会いたくなるようにすること。
と言えます。
これをさらに制作会社の言葉に置き換えるなら
1、上位表示を目指してSEO対策やSEM広告を実施する。
2、メールマガジンやtwitter,facebook,Google+などを利用して紹介したり、その他メディア広告を活用、口コミが広がるような工夫をする。
と言い換えられます。どちらの手法も時間と根気のいる作業が必要になります。だからこそ戦略が必要なのです。
ホームページを役立てる戦略を立てよう
戦略の立て方はシンプルです。ペンと紙を用意して書きだしてみてください。
1、ライバル等、現状を分析する。
2、ホームページの役割を決める。
3、どのくらいの期間にどのくらいの人に見てもらいたいのか目標をたてる。
4、どのくらいのコスト(人、金、時間)でそれらを実現したいのか決める。
5、実現するために、どのような工夫、手法をとるか考える。(実現が難しい場合は1に戻って考える)
6、分析して戦略を立て直す時期を決めておく。
7、制作する。
8、結果を調査、分析に合わせてホームページを改善する。
作ってと言えば制作会社は作ってくれるでしょう。ただし、戦略がないホームページはだいたいが失敗するのです。もちろん当社では作る前にアドバイスをしていますが、結局はお客様自身が知っていないといけないことなのです。
何を伝えたいのか、どう伝えるのか。ホームページを訪れるお客様が望んでいるコンテンツをどうつくり、どう表現するのか?是非考えてみてください。
まとめ
もう失敗しない!ホームページを作る前に考えるべきこととは、それは「戦略(地図)」を持つこと。
目的地を決めて第一歩を踏み出すことが重要です。あなたにとってホームページの目的地は何処ですか?そこにたどり着くための地図はできましたか?
制作会社によっては違った考え方もあると思いますが、20年以上この業界にいて経験したことを生意気ではありますが、思ったように書かせていただきました。