3Dフィギュア

3Dプリントってどんなものか自分で試してみたい。

こんにちは。株式会社ARTMIXTUREの松尾です。2年程前から3Dプリンター業界が盛り上がりを見せておりますね。3Dプリンターを使用することで、「行程を減らしコストを下げた」や「今までできなかった複雑な造形をもつ商品を開発した」なんて話を頻繁に聞くようになりました。そんなものづくりに大きな影響を与えている3Dプリンターですが、現在では様々なメーカーが開発に参入し初期の導入費用も安くなってきました。という訳で、自分の顔の3Dプリントができるサービスを利用してみることにしました。目的は会社のメンバー紹介を顔写真の変わりにフィギアを載せようと考えたからです。

自分のフィギュアをつくるサービスはいろいろあるんですね。

どんなサービスがあるのか少し調べてみました。
自分の顔を撮影して着せ替え3Dフィギュアを作る「ムトーフィギュアワールド」
1/10サイズの自分フィギュアを作る「mini-me」
スマホで撮って自分のフィギュアを作れる「3Dピポ」
など、もう紹介しきれないほど様々なサービスがでていて、すでに3Dプリンター業界は群雄割拠の時代に突入しているといっても過言ではない。
今回は金沢市の株式会社キシテック様がムトーフィギュアワールドのサービスの窓口をされているということで、お願いしてみた。特殊な撮影機械に顔を入れ撮影、パーツを選んで発注すると1〜2週間で商品が送られてくる。選んだパーツで金額が変わり、約5000円前後になる。5000円は高いと思われがちだが、実際にフルカラーでのプリントをするプリンターはまだ安くはない。頼んだほうが圧倒的に高いクオリティーで制作してくれる。上記の写真のように本人の顔のクオリティー次第だが、素晴らしいクオリティーで出来上がってきた。

3Dプリンターで自分のフィギュアをつくるときの難所

手軽に自分のフィギュアを作れるが、実は眼鏡が上手く再現できないらしい。もう15年ほど眼鏡を愛用している自分には、眼鏡のない自分はやはりなじみのない顔に見えてしまう。ということで無いなら作ってやろう!というデザイナー魂に火がついてしまった。

粘土でつくればすぐできるのでは?

粘土で眼鏡を作る

そうだ…無ければ作ればいいのだ!ということでハーティクレイという粘土を購入してきました。色は黒で200円ほどでこんなにたくさん入っている。眼鏡一個つくるには充分な量を確保できた。早速ちぎっては眼鏡の形に整えてみる。粘土用の道具でカットするが、くっついて上手く行かない。ふにゃふにゃの見栄えの悪い眼鏡が出来上がる。あえて言い訳しておくが、本当に細かすぎてどれだけ集中しても上手く作れない。私の実力が無いのではなく、物理的に不可能に近い工作だと思う。とりあえず出来上がった眼鏡を付けてみた。

でかすぎた眼鏡

でかすぎた…。細かく作ってみたつもりだったけど、全然でかすぎた。この時点で大分不安を感じた。もう一度言い訳しておくが、私の実力が無いのではなく、物理的に不可能に近い工作だと思う。出来上がった眼鏡をどーん!と拳でつぶして次の眼鏡を作ることにした。そして出来上がったのがこれだ!

不格好な眼鏡

黒い服装と帽子をかぶっているからなのか、怪盗ゾロに見えないこともない。が、それだと眼鏡ではなくアイマスクということになる。さらにもう一度言い訳しておくが、私の実力が無いのではなく、(ry。出来上がった眼鏡をどどどーん!と拳でつぶして、もういちど眼鏡を作ることにした。そして出来上がったのがこれだ!

ドSか

ドSか!俺は。というか完全に変態が出来上がった。360度何処から見ても立派な変態。通報されてもおかしくない。誤解がないように言っておくが真面目に作った。それはもう真剣に作ってこれだ。さらにもう一度言い訳(ry。出来上がった眼鏡をどどどどどーん!と拳でつぶして、ラストトライとして眼鏡を作ることにした。そして出来上がったのがこれだ!

微妙すぎる

笑いもとれないなんだか微妙な形に出来上がった。結論から言うとこのサイズを手で作るのは不可能に近い。この後紙などでも試してみたが、納得のいく眼鏡はできなかった。

私のデザイナー魂なんてそんなものかとあきらめかけた時に朗報が

もうだめだとうなだれていると、キシテックの岸社長から「3Dプリンターで眼鏡を作ったからとりにおいで」と連絡が入った。制作時に「眼鏡、眼鏡〜!」と駄々をこねた私の為に、特別に3Dプリンターで眼鏡を作ってくれたとのこと。そのクオリティーがこちら。

3Dプリンターで制作されたフィギュア用の眼鏡

3Dプリンターのメガネ

すごく細かくて、形も完璧な眼鏡になっている。あまりのクオリティーに正直驚いてしまった。3Dプリンターはやはりすごい。実際に自分のつけている眼鏡と比較してみるとその細かさが伝わる。

眼鏡と3Dプリンター出力の眼鏡の比較

並べてみるとその凄さがはっきりとわかる。3Dプリンター本体ももちろん大切だが、3Dデータをつくる技術が何より大切だとわかった。無事に眼鏡を付けたフィギュアを今後は自分の変わりに出していこうと思う。

3Dプリントされた松尾フィギュア

無事完成した松尾フィギュア。今後は自己紹介の写真変わりに使用していきたいと思っています。

この記事を書いた人
松尾雅由

松尾雅由

MASAYOSHI MATSUO

株式会社ARTMIXTURE代表取締役。MacromediaのFlash5に魅了され、Web制作の世界に飛び込む。コーディング・Webデザイン・CM制作・サウンドロゴ制作などクリエイターとして活動。2015年にリリースした予定管理アプリPixelSchedulerは現在も全世界で利用されている。2021年まで専門学校の講師なども勤める。プロフィール詳細はこちらをご覧ください。